土器って触るとこんな感じ!

イメージ画像 考古学

私の埋蔵文化財センターには、すでに発掘現場で洗浄された状態の土器がコンテナに入れられ搬入します。

たま〜に自分達で未洗浄の土器を洗ったりもしますが…泥を洗い落とした際に見つかる、土器の作り手ののサインや墨書があったりすると、テンあげ↑↑↑です!

そうやって自分達のもとへ来てくれた土器たち…これから整理作業で色んな発見があるかもと考えると、やはり決して粗末に扱ってはいけないと思うし、可能な限り 元あった形に復元してあげなければ!と思います。

私は去年から仕事を始めたばかりのため、まだ縄文土器の整理はしたことがないのですが

自分の中の想像の縄文土器は、砂のようにボソボソしてて持ったら砕けてしまうような物なのかな?と思っていました。ところが!

実際の縄文土器はしっかりと焼き上げられていて、感触は硬めに焼いたクッキーみたいな感じです笑

お腹が空いている時に縄文土器の破片が並んでいると、頑張ったらこれ食べれるんじゃね?と思ってしまいます笑笑

それくらい、しっかりした質感です。もちろん、手で、力を入れたら割れてしまうので注意なのですが。

現在、私が毎日の整理作業で触っている土器が主に

『須恵器(すえき)』『土師器(はじき)』でして、

須恵器は5世紀ごろ日本に伝わった焼き物のようです。

また土師器は弥生土器からの流れでそのまま使われた土器になります。

両者を比べると…須恵器のほうが焼く温度が高い(窯で1000度の高温で焼かれる)ため、仕上がりが硬質である。触った感じは…冷たく、破面同士をくっつけるとシャリシャリ音がしますね。薄い、キメの細かなコンクリートのようですね。

一方の土師器は、土をこねて野焼きで作るため、須恵器よりは温度が低い焼き上がりなので 軟質で、壊れやすいです。まさに、土壁のような素材で 砂利などの石が混じっています。

用途としては、須恵器は貯蔵やお供え物の容器として、土師器は煮炊きするための日常的な用途で使われていたようです。

同じ時代なのに、見た目も硬さも全く違う須恵器と土師器、面白いですね。

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