夏が過ぎ、少し涼しくなってきた今日このごろ…お肌の乾燥の季節が近づいてきましたね!
なんて言ってられるか!1000年以上前の土器はな、無慈悲にも一年中私の手の皮脂を奪っていくんだぞ……(泣)!!
というわけで、年中仕事道具の傍らにハンドクリームが用意されているわけです。
土っぽいコンテナからごちゃごちゃに入った土器を仕分けたり、またピースとピースをパズルのように組み上げる『接合』の作業時は、薄いニトリル手袋を着用していますが、
穴を埋めたり 特に脆い部分を補強したりする『復元』の作業は、いくら手が荒れようと 私は素手で行います。
復元は、クレイテックスという珪藻土が原料のきめ細かなセメントのようなもので、粉塵の状態のものを水で溶いて 穴埋めや、補強に使用します。短時間で乾いて、削りやすいことと、強度が従来使用していた石膏よりも良いと言う理由でクレイテックスを私の職場では使っています。
この作業だけは、素手でやらないと、クレイテックスを入れた面の繊細な凹凸が分からないので手袋を取ります…!
復元とは、遺物が元あった姿により近づけることが大切なため、大きく欠けていたり、穴が空いたところも『本来ならここにも破片があった』という体で作業するため、単にクレイテックスで穴埋めしたらオッケー!ではなく クレイテックスを入れても違和感の無いように仕上げなければなりません。ここが難しいのです。
できるだけ凹凸のないようにフラットに仕上げるためには、素手で表面をさわさわ、撫でながら 確かめながらクレイテックスが乾く前にナイフで削って調整します。個人的な感覚としては、床屋さんのひげ剃りを意識してやってます笑 剃り残しナシ!なめらかなアゴ!みたいな笑
そうして完成した頃には私の手は見事に脂を持っていかれてガサガサに……🥹
手は荒れますが、キレイに仕上げれた達成感はなかなか気分が良いものです!
またコレ無くなったら買わなきゃな…
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