頑固すぎだろ!高師小僧!

イメージ画像 考古学

私が今 整理している遺跡では、土師器がたくさん出土していて、接合する時には洗浄で落ちなかった高師小僧がもう、めっっちゃ、はびこっています(´;ω;`)

高師小僧とは 地層中での鉄分が、植物の根などの周りに集まり 長い時間をかけて管状になった、いわば土器にくっついている鉄化した根っこであります。

高師小僧自体は、全国各地で条件がそろえば見られるようですが、そもそもの高師とは 愛知県豊橋市の高師原で多く見られたことが名前の由来だそうですね。色は、茶褐色がほとんどですが大きさや太さは大小さまざまで、大きいものになると、直径30センチを超えるような巨大小僧(もう小僧じゃない笑)もあるとのこと。ぜひ見てみたいですね~。

そしてなぜ小僧と呼ぶのかですが、その形が幼児や動物に見えたからだとか…。なんともかわいらしい…って、かわいくない!!笑

ここからが本題。 我々の作業には、高師小僧はほ~んとうに厄介(高師小僧好きの方、ごめんなさいね)。接合に取り掛かるまえに、ある程度個体の組み上げがスムーズにできるよう、それぞれの破片の接点を確認するのですが、高師小僧が破面に付いてるとそのぶん隙間が生まれてしまうため、ちょっとの隙間が最後の仕上がりに大きく響くのです。

なので可能な限り、土器に付いている高師小僧は切れ味抜群のアートナイフで取り除き、接合の前準備としています。これがポロポロ取れるようなかわいい小僧さんなら良いのですが… これでもか!!と力を込めないと取れない小僧もしばしば。固すぎて取れたかけらがあさっての方向からカン!と当たる音がしてます笑

それでもなんだかんだ丁寧に高師小僧を取り除くことによって、最後まで接合、復元まで仕上げたときにきれいな見た目として土器が蘇るのです。

ある時は邪魔にはなりますが…、作業が終わればかわいい小僧さんなのです。

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