黒曜石に心躍(ココロオド)る!

考古学
private collection of native american arrow heads with identifiable rudimentary tool marks

埋蔵文化財センターで働き始めて間もないころ、他の遺跡のお手伝いをしてほしいとのことで 私は言われるがままにその日は作業をすることになった。

『ここに石を袋から出して、順番に並べてってね』と言われて 石ね…何だかよく分からないし、そこら辺に落ちている石と何が違うんだろう??(もうほんとにそんなレベルだった💦お恥ずかしい💦)とか思いながら、とりあえず言われたとおりに机に石をどんどん並べます。

並べきった石を改めて見てみると…

ん!?なんか凄い形のガラスみたいなモノがあるんですけど!!これ矢じりじゃん!!

その時初めて私は黒曜石で作った矢じりを見たのです。透き通るようなとても綺麗なガラス素材のその矢じりは、触ってみるとやはり刃物で、切れ味は今でもここに生きているのを感じます。

また作り込みもとても丁寧で、こんな手のひらにちょこんと乗るくらいの大きさなのに エッジの微調整はほんとうに細かく細かく作られていて、私はその黒曜石の綺麗さと、矢じりの仕上がりのクオリティに衝撃を受けました。

はるか縄文時代に、こんな繊細なものを作っていたという事実を見て、触れて いや〜人間って凄いわと改めて思いました。

と同時に、10000年以上も前にこんな会話があったのかと思うと なんだか楽しくなります。

『よっしゃ完成!ちょ、これ見てみ?この矢じりの出来やばくね?マジでこれ作るのにさ〜超時間かかったわ〜 剥片取り出すのコツ掴むのに半日かかったわ〜笑』

『えっヤバ笑お前の矢じりめっちゃイケてるやん!俺も負けてらんねぇな!』

……なんて会話があったのでしょうか。現代ではモノや娯楽が溢れ、便利な世の中ではありますが 矢じりを一生懸命作るのが彼らにとってはある意味娯楽で、できた矢じりで狩りをする…生きることに直結していたと思うと 小さな矢じりにも巨大なパワーを感じることができるのです。

仕事の話に戻りますと、遺跡で出た黒曜石は、まとめて業者さんに分析に回します。そこで、黒曜石の産地を調べてもらって、この遺跡の黒曜石がどこからのルートで出回ってきたのかが分かるそうですよ!えっ、黒曜石って縄文時代にお金の代わりみたいに流通してたの!?(その時初めて知った)

今も昔も、黒曜石を見て人は心躍らされるようです笑

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